春って、いいなあ。庭の桜の花も満開です。ただ、桜は1週間で散ってしまうから残念ねえ。「散ればこそ、いとど桜はめでたけれ、うき世に何か久しかるべき」 〜 先日、朝日新聞の天声人語で読んだ短歌です。
庭仕事にも俄然、力が入るよ。いろいろ種の発芽を待っている今日このごろ。
ところで、水源探しと井戸のこと、何度話をしても私は楽しめるし、、、ここでご披露しましょう。でも、既に耳にたこができた方は、うっちゃってね。
昔ここの土地を買って家を建てたとき、義理のお父さんが何度も言いました。「戦争にでもなったとき、ジャガイモを育てられるように、まず井戸を掘れ」と。当時、それも一理あると、真剣に聞きましたよ。確かに、大きな庭の水遣りで水道を使うのは、あまりにもったいない。
隣のおじいさんによれば、水源探しの要領を知っているとのこと。早速、手ほどきを受けました。「これは誰でもできるわけではないが、できる人にはできる」そうな。
まず、Y字型のハシバミの枝を切ってくる。Y字型をさかさまにして、両端を下から両手で持ち上げて肘を閉める。もう一方の枝先を水平に保ちながら、精神を集中して庭を歩いていくと、、、、ある地点で、枝先がぐぐっと地面に向かってしなるのです。「ここ掘れ!」と言っているように。
そうして30分ほど真剣に歩き回って、2-3箇所で、枝先が力強くぐっと曲がったの。そこに水源がある。(ちなみに、うちのD君がしてもできなかったのに、私がしたら水源探しができたのです!)
掘る場所を決めたら、お父さんと一緒にうちのD君が、直径1m高さ50cmの重たい1トンもあるようなセメント管をてこの原理で動かしてそこに移動させ、、、掘った穴に入れていきます。
お父さんが、その上にやぐらを立てて滑車を取り付けてくれました。あー、ピラミッド時代にもこういう滑車があったような。
「さあ、中に入って掘っていけ。ただし、ガスでも沸いてきたら危ないので、必ず一人は上で待機するように。」(今思うに、穴の底でガスのためD君が気絶しても、重くて上に引き上げれなかっただろうなあ。怖い怖い。)
D君は穴の底で掘る。掘るに従って、セメント管をどんどん上から継ぎ足すと重い管は、垂直に降りていくのですよ。結局管が9個ほど穴の中に入った頃、だから計算では、4,5m位で岩盤に突き当たり、D君が鉄の重いバールで岩盤を突き破り、、、。私は、地上から滑車で土砂や砂利などくみ上げる役。岩盤のあとは、地下水脈。穴の周りからザーザーと地下水が入ってきました。D君は、穴の底でずぶ濡れになり、真夏なのに震えていましたねえ。
こうして、約10日間奮闘した末に、井戸が開通。庭の奥行き全体にホースを埋め込み、、、家のスイッチをひねると、モーターが井戸水をくみ上げるのです。このあたり、ロワール河とシェール川に挟まれているから、真夏でも、水位が一定していて、水が枯れることは、ごく稀です。
こうして芝生の水遣りもでき、うちの芝生はどこよりも年中、青いのです!